高気密高断熱住宅とは
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日本の家の昔と今
断熱や気密という考え方は
まだまだ新しい
日本の住宅で、断熱材を使用が義務化するようになったのは、1989年のことです。今からまだ30年ほど前になります。その当時の家は、まだ断熱材がないと家が建てられないから入れておこう程度の認識でした。そこから年々、建築基準法が改正され、今の法律が出来上がったのです。
日本の断熱性能に関する
法律の推移
住宅性能は数値で表すことができる
高気密高断熱という言葉をよく聞くようになりましたが、このようにまだ歴史は浅く、たくさんの手法が乱立している状態です。けれど、日本の住宅はまだまだ、世界的に見て遅れを取っている状態だということをご存知ですか?まずは、住宅の断熱性や気密性がどういったものなのかを少しご紹介できればと思います。ちなみに、こちらをご覧の皆様は、住宅の断熱性や気密性は数値で表すことができることをご存知でしょうか?
断熱性とは
外の暑さや寒さを家の中に伝えない
断熱性とは、家の断熱材などで家そのものが持つ熱を伝えにくくする性能のこと。夏は外の暑さを、冬は外の寒さを家の中に伝えないようにするのが、各種断熱材の役目になります。
気密性とは
家の隙間の広さを表している
気密性とは、家にある外に通じる隙間の広さを表したものです。この数値が少なければ少ないほど隙間は少なく、断熱材が持つ断熱性能を最大限発揮することが可能になります。
日本の住宅の性能比較
※1 当時の性能表示は現在のUA値ではなく、Q値という表記でした。おおよその数値の変換をこちらでは示しております。
※2 平成21年度省エネ基準改正時に、気密性を表すC値の義務基準が削除されたための目安値を示しております。
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高性能住宅に取り組む理由
コストアップしてでも性能
を高めるべき2つの理由
昔の日本の住宅に比べて、性能の基準が上がってきている現在、高気密高断熱仕様にすると当然のことながら素材や施工のコストは上がってきます。しかし、そうまでしてでも断熱性や気密性をあげておいたほうがいい理由が2つあります。
高性能住宅を勧める理由 -その1
高気密高断熱にする前に知っておいて欲しいのは、イニシャルコストとランニングコストのバランスを考えることが重要だということです。性能を高めるとイニシャルコストは高まりますが、冷暖房費などの光熱費(ランニングコスト)を抑えることができ、建築費だけでなく、住宅そのものにかかる一生涯のお金=生涯住居費を抑えることができるのです。このバランスは、家計の状況と将来の家族設計、さらに建てる建築予定地の特性や家のサイズや形、仕様によっても変わってきます。具体的に相談したいという方は、シミュレーションすることも可能ですので、ご相談ください。
高性能住宅を勧める理由 -その2
省エネ性だけが、高気密高断熱住宅のメリットではありません。私たち槇嶋建築は、どちらかと言うと省エネ性よりもこちらの理由があるからこそ、高性能住宅を推奨しています。その理由は、家族の健康を守る環境を作ってくれるからです。高気密高断熱住宅は、年間を通して部屋の温度を快適温度に保ち、温度差の少ない環境を生み出してくれます。住宅内の温度と健康の関係性は医学的に証明されていて、実際に夏の熱中症患者の多くは住居内・冬のヒートショック患者の多くは浴室・脱衣所でそれらの症状が発生しています。その他にも健康面での改善が断熱レベルによって異なることから、長く健康的に住まい、人生を楽しんで欲しいという想いからご提案をしています。
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高気密高断熱住宅のメリット
暮らしやすさが大きく変わる
夏のメリット
- 室内で汗をあまりかかなくなる
- 冷房を強くかける必要がない
- ベタつきにくい
- 夜寝苦しくないので寝不足になりにくい
- 梅雨時のカビが発生しにくい
- エアコン以外の冷房器具を使わず生活できる
冬のメリット
- 足元が冷えにくくなる
- 隙間風を感じなくなる
- 暖房をかけていない部屋も寒くない
- 脱衣室や浴室も寒くない
- 朝の寒さからベットから出る苦痛がなくなる
- 部屋で厚着をしなくて済む
- エアコン以外の暖房器具を使わず生活できる
槇嶋建築の家づくり勉強会へ
槇嶋建築では、家づくりをご提案する前に必ずご参加いただいているイベントです。家づくりのイロハや、私たちの家づくりへの考えを聞いていただき、まずはどういったことが必要になるかを一緒に考えていけるような場所になっています。ご興味のある方はぜひご参加ください。